One for all, All for oneのタトゥーの意味とは?

One for all, All for one
One for all, All for oneはワン・フォー・オール、オール・フォー・ワンと読みます。
ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワンは英語です。
日本語に訳すと「一人はみんなのために、みんなは一人のために」と訳されることが多いです。
この言葉はラグビーの言葉として認識されている方も多いのではないでしょうか。
大阪にある花園ラグビー場は高校ラグビー経験者たちにとっては聖地ともされ、「花園」と「One for all, All for one.」の言葉が共に使われることも多いようです。
ラグビーに関わる人だけではなく、自分一人だけの力ではなく、人と協力した時に得られる大きな力の大切さを知ると言った意味でタトゥーとして彫られる方も多いです。
One for all, All for oneの起源
元々は、1618年にボヘミア(現チェコ)のカトリックとプロテスタントの指導者たちで開かれた集会でプロテスタントの指導者が読んだ手紙の中に記載されているラテン語の「Unus pro omnibus, omnes pro uno」が文献として残っている最古のものだと言われています。
「Unus pro omnibus, omnes pro uno」を英語にしたものが「One for all, All for one」となります。
プロテスタントの指導者が読んだ手紙は「彼ら(カトリック)が私たち(プロテスタント)に死刑を執行するつもりならば、命や手足、名誉や財産を失ったとしても「万人は一人のために、一人は万人のために」の言葉を胸に皆で一致団結し、立ち上がり戦うことを誓う」と言ったものでした。
この手紙が読まれた後、カトリック教徒である王の使者の国王顧問官2名と書記3名が地上までの高さが20mもある窓から投げ落とされました。
5名は奇跡的に助かりましたが、この事件は「プラハ窓外投擲事件」と呼ばれ、カトリックとプロテスタントとの国際的な宗教戦争である「三十年戦争(1618年~1648年)」のきっかけになったとされています。
三銃士のモットー
その後、この言葉はフランスの小説家のアレクサンダー・デュマが新聞に掲載していた大人気連載小説「三銃士」の中で主役たちがモットーとして用いた合言葉が「One for all, All for one.」だった事から一躍有名になったと言われています。
固い友情で結ばれた三銃士が、一致団結して力を合わせて戦い、敵を倒す。
団結すれば、大きな目標を達成することが出来ると言った意味が含まれているのでしょう。
スイスの標語
ラテン語でのこの言葉はスイスの標語にもなっているのだそうです。
スイスのアルプスで1868年の9月から10月にかけて起こった大規模な洪水被害へのキャンペーンが、このスローガンの下で行われたそうです。
ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4つもの公用語のあるスイスでは、一つしか言語表示が出来ない時にはラテン語が選ばれる事が多いそうです。
そのためラテン語の「Unus pro omnibus, omnes pro uno」がスイスの標語となっているのだそうです。
ラグビーのチーム精神
ラグビーの言葉としてよく知られていますが、それは日本だけの話しなんだそうです。
「One for all, All for one.」とはラグビーの精神にぴったりの言葉だとして使われだし、広まっていったのだそうです。
ラグビーをテーマにしたテレビドラマ「スクール☆ウォーズ」でも、この言葉がキャッチフレーズとして使われていますが、このドラマのもととなった伏見工業高校の生徒で、最年少でラグビー日本代表となった平尾誠二さんによれば「All for one」の「one」は一つの目的である「Victory(勝利)」を表すのだそうです。
「一人はみんなのために、みんなで一つ(勝利)のために」と言うのが正しいラグビー精神だと仰っています。
「All for one」の部分は本当の意味として「みんなで一つ(勝利)のために」が正しい言葉で、「みんなは一人のために」は間違っていると言われる事もありますが色々な解釈の仕方がある様です。
大阪には「花園ラグビー場」があり、毎年全国高等学校ラグビーフットボール大会が開催されることで有名です。
ラグビー関係者たちの間では「花園」がすなわち「大会」を意味するのだそうです。