TATTOO MEANING

錨(アンカー)のタトゥーの意味

錨(アンカー)のTATTOOの意味とは?

錨(アンカー)のTATTOO

錨(アンカー)のTATTOOは、古くから海軍や海兵隊など海に関係する仕事をする人達にとってポピュラーなデザインとされ、現在では海に関わる人だけでなく、沢山の人がアンカーのデザインを選びます。

錨(いかり)は深く広い海の上で船を止めておくため、鎖やロープを付けて海底へと沈めて固定させて使われます。
その錨の役割から、タトゥーでは安定性や強さと言った意味で捉えられる事が多いです。

どんな嵐でも、どんな強風でもしっかりと海底へ固定される錨と同じように、「人生においてどんな困難に直面しても、まっすぐに立ち向かう強さや勇気」などを象徴すると言われます。

たとえ錨を下ろしても、しっかりと海底に食い込ませなければ、船は漂流してしまいます。
人も同じように、自分自身の中にしっかりとした「芯」を持っていなければ、他の人の意見に左右され、己を見失ってしまう事でしょう。
TATTOOとして錨のデザインを彫る意味には、強固な内面を築きたいと言った意味もあるのかも知れません。

また、錨と共にMom(母へ)や愛する人の名前が一緒にデザインされる事も多いのは、地に足のついたしっかりとした生活を送らせてくれる人物と言った意味もあると言われています。

錨とキリスト教

錨の形をよく見ると、上部が十字架の様に見えませんか?
十字架に似せて作られたのかどうかは分かりませんが、キリスト教が迫害を受けていた時代に神聖な十字の象徴をカモフラージュして信仰に使用する為に錨のモチーフが用いられたと言われています。
迫害から逃れ、ターゲットとされるのを避けながら、キリストへの愛を違う形で証明したのだそうです。

日本でもキリスト教が禁止された時代に、隠れてキリスト教を信仰する教徒達は「隠れキリシタン」と呼ばれ、神社の石碑やお地蔵様に十字のマークを刻んでカモフラージュして礼拝を行っていたのだそうです。

聖ペトロから直接教えを受けたとも言われているローマ教皇時代の司教「聖クレメンス1世」は、熱心に宣教を行っていましたが、キリスト教迫害の時代にクリミア半島へ奴隷として送られ、そこでも布教活動を行っていたために錨に付けて海底へと沈められたそうで、錨は聖クレメンスのシンボルとも言われています。

現在でもキリスト教を象徴するマークの一つとされ、「希望」を意味するとも言われています。

錨(アンカー)が象徴する意味:

  • 「希望」
  • 「誠実」
  • 「安全」
  • 「忠誠」
  • 「幸運」
  • 「保護」

からみ錨のタトゥーとは?

からみ錨とは英語で「Fouled anchor(ファウルドアンカー)」と言い、錨に鎖やロープが巻きついた状態の錨を指します。

通常、海の上で錨にロープが絡んでしまっている事は避けるべき状況ですが、大変古くから英米の海軍がからみ錨(Fouled anchor)のマークを使用しています。

スペインの攻撃からイギリスを守ったエッフィングハムのハワード伯爵の記章として使われていたのが始まりだと言われています。
その後イギリスの海軍本部のトップである「ロード・ハイ・アドミラル」の旗に用いられ、イギリス海軍のマークに使われます。
その伝統がアメリカ海軍にも伝わったと言われています。

米海軍の下士官のシンボルとしてこの「からみ錨」に「USN」の文字のついたマークが用いられていますが、絡んだ鎖やチェーンは毎日の積み重ねや柔軟性を示し、「U」はunity(調和)を、「S」はservice(軍務)を、「N」はnavigation(航行)を意味すると言われています。
重要な責務を託された下士官として、毎日の試練や苦難に耐えたと言う誇りやプライドを象徴するとも言われています。

海軍や海兵隊で、このからみ錨のタトゥーデザインを入れる方も多く、また軍務で亡くなった方の家族がメモリアルタトゥーとして選ぶ事もあるそうです。

大阪港の紋章には航路を示す標識であり大阪市の市章としても用いられている「みおつくし」のマークと錨を組み合わせたデザインが使われています。
シンプルですが、良いデザインです。シンプルイズベストともよく言われますね。