TATTOO MEANING

孔雀(孔雀の羽)のタトゥーの意味

孔雀(孔雀の羽)のタトゥーの意味とは?

LUCKY ROUND TATTOOの孔雀のタトゥー

孔雀が大きく羽を広げた姿は、まるで豪華絢爛な扇を想像させます。
光沢があり、色鮮やかで輝くように美しい羽は王族や貴族などを魅了し、古来より身分の高さや高潔を表す象徴として捉えられてきました。
見た目の美しさからもタトゥーデザインとして人気のあるモチーフの一つです。
特徴的な尾の羽はもちろんですが、頭部の冠羽も含めた全身をデザインしたり、孔雀の羽根だけをデザインする事も多いです。

特徴的な羽を持つのは孔雀の雄のみで、羽を広げた時に一本一本の羽の先にある丸い模様が沢山の目に見える為、「100の目を持つ鳥」とも言われていて、その100の目で災いが降りかかるのを見守る守護の意味もあると言われています。
お守りの意味として孔雀のTATTOOを選ばれる事もあります。

孔雀と古代神話や宗教の関係とは?

古代ギリシア神話で孔雀は、最高位の女神ヘーラーの飼い鳥として大切にされていたそうです。
へーラーは最高神ゼウス(ヘルメース)の妻で、結婚や母性を司り、嫉妬心が深い女神なのだそうです。
ある日ゼウスはイーオーと言う巫女と浮気をし、情事がへーラーにばれそうになった為にイーオーを雌牛に変えてしまいました。
これ以上悪さをしない様にとへーラーは「アルゴス」と言う全身に百の目を持つ巨人に雌牛を監視させます。
ゼウスはイーオーを救い出そうと魔法の笛でアルゴスの全ての目を眠らせ、剣で首を刎ねました。
へーラーはアルゴスの百の目を孔雀に移したので、孔雀の尾には百の目があると言われています。

インドではヘビの毒やサソリ等の毒虫により沢山の人々が苦しんでいました。
毒蛇や毒虫を食べる孔雀は益鳥として尊ばれ、悪を滅ぼす聖鳥として神聖視された孔雀はヒンドゥー教において女性神「マハー・マユーリー」として神格化されました。
幸運の意味や家族愛などの象徴とされているそうで、孔雀の羽根で扇を作り、その扇を家に飾ることで邪気から守る事が出来るとも言われています。
マハー・マユーリーはその後仏教に取り入れられ、「孔雀明王」となります。

明王と言うと「不動明王」など恐ろしい憤怒の表情が特徴的ですが、孔雀明王は慈悲に満ちた穏やかな表情をしており、菩薩形を残していると言われています。
孔雀が毒蛇などを食べるように、孔雀明王は人間の煩悩を象徴する3つの毒「貪(むさぼ)りの心」、「瞋り(怒り)の心」、「愚痴の心」を喰らい、正しく仏道に導いて、人々の災厄や苦痛を取り除く功徳があると言われています。

当タトゥースタジオの近くにある大阪の大丸心斎橋本店の玄関には丸く羽を広げた大きな孔雀のレリーフが飾られています。
アメリカの会社へフェニックスのレリーフを発注したけれど、何かの手違いで孔雀が納品されたと言う説や、愛と幸福の象徴であり日本でも孔雀明王でなじみ深い孔雀を提案されて受け入れたからと言った説があるそうです。
これをきっかけとして大丸は、ファッショナブルでもある孔雀をシンボルマークに用いていると言う事です。
18世紀頃の西洋諸国で孔雀は、テーラーのシンボルとされていたと言う説もありますので、関係があるかも知れませんね。
生地関係やアパレルの仕事をされている方で孔雀のTATTOOを選ばれる事もあります。

孔雀の九つの徳とは?

古来より中国では優雅な孔雀の姿は富の象徴とされ、九つの徳を持つ鳥と言われています。
この九つの徳には様々な説があります。

政治を行う者が持つべき品徳としての九つの徳「忠・信・敬・剛・柔・和・個・貞・順」と言う説。

仏陀が備えた九つの徳を備えていると言う説。

  • 阿羅漢(一切の煩悩を滅し、尊敬や施しを受けるに値する聖者)
  • 正自覚者(完全な悟りを最初に開き、その悟りへの道を他の者に教える事が出来る者)
  • 明行具足者(8種の智恵と15種の行「性格に関する徳」が備わった者)
  • 善逝(正しく涅槃に到達し、修行を善く完成させ、正しく善い言葉を語る事が出来る者)
  • 世間解(宇宙、衆生、諸行という3つの世界を知り尽くしている者)
  • 無上の調御丈夫(人々を指導する事において無上の能力を持つ者)
  • 天人師(人間だけでなく神々を含む一切衆生の唯一の師である者)
  • 覚者(真理に目覚められた者)
  • 世尊(すべての福徳が備わった者)

中国で古来より帝王学の教科書とされた「貞観政要」に記された九つの徳を意味すると言う説。

  • 九徳の一:寛〔かん〕にして栗〔りつ〕(寛大だが、締まりがある)
  • 九徳の二:柔にして立〔りつ〕(柔和だが、事が処理できる)
  • 九徳の三:愿〔げん〕にして恭〔きょう〕(真面目だが、丁寧でつっけんどんでない)
  • 九徳の四:乱にして敬(事を収める力があるが、慎み深い)
  • 九徳の五:擾〔じょう〕にして毅〔き〕(おとなしいが、毅然として内が強い)
  • 九徳の六:直にして温(率直にものをいうが、決して冷酷なところはなく、温和である)
  • 九徳の七:簡にして廉〔れん〕(大まかでありながらも、全体の筋道を立てる事が出来る)
  • 九徳の八:剛にして塞〔そく〕(意志が強く、奥深い考えを持っている)
  • 九徳の九:彊〔きょう〕にして義(実行力に富む上に、道理もわきまえている)

孔雀(孔雀の羽)にちなんだ言葉

孔雀は羽ゆえに人に獲らる:孔雀はその羽の美しさから、羽を目当てに人に捕えられてしまいます。
このことから、人並み外れた才能や美貌などの長所があるとかえって不幸になると言う意味で使われます。

孔雀が象徴する意味:

  • 「幸運」
  • 「平和」
  • 「再生」
  • 「極楽」
  • 「上品」