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TATTOO DICTIONARY
干支の梵字
梵字と言うのは、元々はヒンドゥー教での宇宙の根本原理である『ブラフマン』が創り出した文字を指しますが、
サンスクリット語を表記する為の文字ともされます。
一説にはヒッピー文化の影響により、梵字のタトゥーの人気が出たとも言われています。
日本のタトゥーで梵字とは、仏教の伝来と共にインドから中国を経て日本に伝わった梵字の字母である悉曇文字を指すのが主流です。
梵字の一文字で仏や菩薩を表す事が出来、生まれ年の干支によって決まっている守護尊を表すのが守護梵字、すなわち干支の梵字と呼ばれます。
このページでは梵字の意味を生まれ年ごとに解説しています。
当スタジオでは干支の梵字と、他に違うモチーフや背景を組み合わせたタトゥーデザインも承ります。
子(ねずみ)/千手観音菩薩(せんじゅかんのんぼさつ)

キリークと呼びます。ネズミ年の守護本尊である千手観音菩薩は観音菩薩の変化身のひとつであり、また六観音の一尊で餓鬼道から救い導くとされています。千の手と千の眼で多くの人々の救済を求める声(音)を観て(観音)、どのような衆生をも漏らさず救済し、願いを叶えようとする観音の慈悲の広大さと、衆生を救う手段の豊富さを表しているといわれています。
丑・寅(うし・とら)/虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)

タラークと呼びます。ウシ年とトラ年の守護本尊は虚空蔵菩薩です。「虚空」とは無限の「宇宙」をあらわし、蔵は全ての人々が望むご利益・安楽を与える宝を収めていると言う意味から、「虚空蔵」とは、広大な宇宙のように無限の智慧と慈悲をもつ(蔵する)と言う意味です。記憶と智恵や知識をつかさどる仏とされ、芸術や技術など、知識・学問以外の才能も包括するとされています。
卯(うさぎ)/文殊菩薩(もんじゅぼさつ)

マンと呼びます。ウサギ年の守護本尊である文殊菩薩は元々は舎衛国に実在した人物だとされています。妙吉祥、妙音菩薩とも言い、「三人寄れば文殊の智恵」ということわざが生まれた様に世の根本を司る知恵を授けてくれる、数ある菩薩の中で最も優れた智慧を持つ菩薩です。 普賢菩薩とともに釈迦如来の脇侍として欠くことのできない釈迦三尊像の一つの菩薩となっています。
辰・巳(たつ・へび)/普賢菩薩(ふげんぼさつ)

アンと呼びます。タツ年とヘビ年の守護本尊である普賢菩薩は世界にあまねく現れ仏の究極の慈悲の力と何物にも打ち勝つ強い菩提心(悟りを求める心)で、理知を顕して人々を救う賢者を意味します。普遍の法門を受け持ち、息災延命、行者守護を司り、人々を永遠に幸福な人生に導いてくれます。 また、女人往生を象徴し、女性からも厚い信仰を受けてきた仏でもあります。
午(うま)/勢至菩薩(せいしぼさつ)

サクと呼びます。ウマ年の守護本である勢至菩薩は大勢至菩薩とも呼ばれ、仏の智門を司り、火途・血途・刀途の三途、迷いと戦いの世界の苦しみから智慧の光で遍く一切を照らし、救い、衆生の菩提心を起こさせる菩薩とされています。名前の通り、無上の力を持ち、足をひと踏みするだけで、三千世界はもとより、大魔王の宮殿さえも激しく揺るがすといわれています。
未・申(ひつじ・さる)/大日如来(だいにちにょらい)

バンと呼びます。ヒツジ年とサル年の守護本尊は大日如来です。慈悲の活動が活発で不滅永遠で、また智恵の光がこの世のあまねく一切を照らし、太陽「日」の光とは比較にならないほど大きい事から、「大日」と名づけられています。宇宙の森羅万象がすべてこの如来の徳を顕わしたものであり、色も形も超越した絶対的な仏、諸仏の根本の仏として位置づけられています。
酉(とり)/不動明王(ふどうみょうおう)

カーンと呼びます。トリ年の守護本尊である不動明王は密教の根本尊である大日如来の化身あるいはその内証(内心の決意)を表現したものであるとされています。煩悩を抱えおとなしく仏道に従わない最も救い難い衆生のすべての障害を打ち砕き、無理矢理にでも菩提へと導き救済するために、忿怒の姿をされています。
戌・亥(いぬ・いのしし)/阿弥陀如来(あみだにょらい)

キリークと呼びます。イヌ年とイノシシ年の守護本尊である阿弥陀如来は法蔵菩薩であった時に、四十八願を立てて、厳しい修行をされた末、悟りを得て阿弥陀仏となり、西方に極楽浄土を建設し教えを説いたとされます。この如来の放つ現世を照らすあまねく無量の光明によって、さまざまな苦しみが除去され、大慈悲心によってすべてが癒され現世と来世をより良いものに導くと言われています。子年の千手観音菩薩を表す梵字と同じですが、守護本尊が違い戌年と亥年は阿弥陀如来になります。
干支にはそれぞれ守護本尊が決められており、各人の生まれ年の仏を表す一字が干支の梵字になります。
梵字は仏教とともにインドから中国を経由して日本へ伝来したとされ、一字一字が諸仏諸尊を表しています。梵字は文字自体のグラフィカルな美しさやオリエンタルな雰囲気と神秘性などが理由で、今日では非常にポピュラーなタトゥーデザインとなっています。大阪にある当スタジオでは梵字をトライバルや花など他のモチーフと組み合わせたり、筆の様なフォントで描いたり、梵字一字をダイナミックにデザインしたり、ご希望を伺い一つずつカスタムでデザイン致します。