ラテン語の文字のタトゥー | 言葉の意味や画像も

ラテン語って知っていますか?
ラテン語は古代ローマ帝国で公用語だった言語で、現在ではバチカン市国でのみ公用語とされています。
中世ヨーロッパで知識人の共通語として広く用いられていたためか、ラテン語の名言や格言が沢山あります。
普段あまり使われることのないラテン語には神秘性をも感じられます。
タトゥーとしても彫られることの多いラテン語を紹介します。

Cogito ergo sum(コーギトー・エルゴー・スム)

ラテン語「cogito ergo sum」の文字のタトゥー
日本語だと「我思う、ゆえに我あり」と言った意味になります。
フランスの哲学者デカルトが提唱した命題だそうです。
“自分はなぜここにあるのか”と考える事自体が自分が存在する証明であると。
意識する自分が存在するということは否定できない。
400年以上たった今も私たちの心に響く言葉ですね。

Carpe diem(カルペ・ディエム)

ラテン語「Carpe diem」の文字のタトゥー
日本語にすると「その日を摘め」となります。
古代ローマの詩人ホラティウスの詩に登場する語句です。
意訳すると「花を愛でる様に、一日一日を大切にして生きろ」 「今を生きろ」と言った警句になります。
詳しくは⇒Carpe Diem(カルペ・ディエム)のタトゥーの意味ページを見てください。

Ab imo pectore(アブ・イモ・ペクトレ)

ラテン語「Ab Imo Pectore」の文字のタトゥー
日本語にすると「心の奥底から」、英語にすると「from the bottom of my heart」と言った意味になります。
愛する人に捧げる言葉として使われることが多いです。
結婚指輪などに刻まれることもあります。

Amor fati(アモール・ファティ)

ラテン語「Amor fati」の文字のタトゥー
日本語にすると「運命愛」とも言われ、哲学用語となっています。
ドイツの思想家ニーチェによって提唱された言葉です。
永劫回帰の法則を受け入れるとともに、この世のあるがままの運命を受け入れ、そしてそれを愛するということ。
苦しいことや悲しいことなど人生において好ましくない事でもただ耐え忍ぶのではなく、それを愛する事で生きていることの価値を上昇させる事ができると言う事でしょうか。

Per aspera ad astra(ペル・アスペラ・アド・アストラ)

日本語にすると「苦難を乗り越えて星々(のような栄光)へ」と言った意味になります。
Ad astraのラテン語の響きの良さからかスペイン空軍や南アフリカ空軍の標語とされています。
SF映画でもこの言葉が使われることは多く、Ad astraの言葉に宇宙の神秘を重ね合わせているのかもしれません。
苦しさを乗り越えたその先に待つ輝きを信じて。
この文字のタトゥーを彫ることで前へ進む力にする事ができるのかもしれません。

Disce gaudere(ディスケ・ガウデーレ)

日本語にすると「楽しむことを学べ」と言った意味になります。
これはローマ帝国時代の政治家、哲学者、詩人でもある「ルキウス・アンナエウス・セネカ」の言葉とされています。
彼はこの言葉をルキリウスと言う人物にあてた文章の中で述べています。
何を学ぶよりもまず第一に「楽しむことを学べ」と。
ただ楽しむ事なら誰だって出来ます。
でも、自分が好きなことや得意なことは何か。
自分自身を知り、一心不乱に打ち込める何かを持っているのどうかで人生は大いに違ったものに感じられるのではないでしょうか。

Citius Altius Fortius(キティウス・アルティウス・フォルティウス)

日本語にすると「より早く、より高く、より強く」と言った意味になります。
近代オリンピックの標語になっています。
この言葉は古代オリンピックを復興させ近代オリンピックを開催したフランス人のピエール・ド・クーベルタン男爵が、敬愛するアンリ・ディドン神父の言葉を取り入れたそうです。
オリンピックの五輪のマークと共にこの言葉をタトゥーとして彫っているスポーツ選手の姿も見られます。
オリンピック選手だけでなく、成し遂げたいと思う何かの目標に対してこの言葉を選ぶのも良いですね。

Quod me nutrit me destruit(クオッド・メー・ヌートリト・メー・デーストゥルイット)

これはラテン語です。
日本語にすると「私を養うものは私を滅ぼす」となります。
英語だと「What nourishes me also destroys me」と言った感じです。
誰の言葉なのかなどの情報はありませんが、アンジェリーナ・ジョリーも下腹部にこの文章のタトゥーを彫っていてよく知られています。
アンジェリーナ・ジョリーは思春期に自傷行為や鬱状態に悩まされたそうで、心の不安定さから立ち直るためにこの言葉を選んだのかもしれません。
またこの言葉には、自分の欲に溺れて全てを失うと言った意味もあるかも知れません。

Abeunt studia in mores(アベウント・ストゥディア・イン・モーレース)

ラテン語「Abeunt studia in mores」の文字のタトゥー
日本語にすると「熱意は習慣に変わる」となります。
熱意をもって何かに打ち込む姿は、1週間、1ヶ月、1年と継続することによっていつしか習慣として定着すると言った意味の言葉だとされます。
ローマの詩人オウディウスの名言です。
継続は力なりと言う言葉もありますが、習慣化して継続することで夢や希望に近づくことができるのではないでしょうか。

Vincit qui se vincit(ウィンキト・クィー・セー・ウィンキト)

日本語にすると「己に勝つ者が勝利する」と言った意味になります。
古代ローマの喜劇作家「プブリリウス・シルス」の格言の一部とも言われています。
ディズニー映画の「美女と野獣」の冒頭シーンでのお城のステンドグラスにもVincit qui se vincitと書かれています。
欲望や恐怖心や邪念に支配されず、自分自身をコントロールする事の大切さを説いた言葉です。
勝負の世界で、己に勝つという言葉がよく聞かれます。
意志を強く持ち、自分が思い描く高みへ前へと進む事で
他人と比べるのではなく、昨日の自分より今日の自分、今日の自分より明日の自分が良くなれば良い。
そんな思いを継続することが勝利へと導いてくれるのかもしれません。

Amor Vincit Omnia(アモール・ウィンキット・オムニア)

日本語にすると「愛はすべてに勝つ」と言った意味になります。
「愛はすべてを征服する」や「愛の勝利」とも訳されますね。
ラテン詩人「プーブリウス・ウェルギリウス・マロー」の言葉なのだそうです。
腕の内側に細めのフォントでさりげなく彫られていたりするのもオシャレで良いですね。

Hic et Nunc(ヒック・エト・ヌンク)

日本語にすると「今、ここで」と言った意味になります。
ラテン語のタトゥーでは人気があります。
短いながらも心に響く言葉ですね。
過去でもなく未来でもなく、今。
禅の教えにも似たものがあるそうです。
禅で大切なのは「今・ここ・自分」の3つの要素だとも言われています。
「過去は変えられない、未来は分からない、だからこそ今を精一杯生きる」と言った考えなのかも知れません。

ラテン語には偉大な哲学者が残した名言や格言も多くあります。
心にグッとくる言葉を自分のモットーとして、より良い人生、自分が納得できる人生を歩む一つの支えとなる事もあるでしょう。
レタリングタトゥーには様々な言葉や意味があります。
ここではよく知られるものだけしか紹介できていませんので、他の意味も含めて自分に合った言葉を選んで頂ければと思います。

⇒英語の文字の意味はこちらのページで紹介しています。

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